2011年7月23日土曜日

「ニーチェの言葉」気に入った2~3

ここに挙げる文は、みんなそうだなあーと思い当たると思う。特に「カを入れすぎない」は、ピカソやアンディーウォホールなどの絵は、一見だれでも描ける印象をもたせる絵が多いと思う。しかし、実際描いてみた人は、ほとんどいないのではないだろうか。そこには、作者の肩の力を抜いた力量が眼前と横たわっている。



117
真に独創的な人物とは
何か奇抜なことをして衆目を集めるのが独創的な人物ではない。それは単なる目立ちたがり屋だ。たとえば、独創的な人間の特徴の一つは、すでにみんなの目の前にあるのにまだ気づかれておらず名前さえ持たないものを見る視力を持ち、さらにそれに名称を新しく与えることができる、ということだ。
名称が与えられて初めて、それが実際に存在していることに人間は気づくものなのだ。そうして、世界の新しい一部分が誕生してくる。
『悦ばしき知識』

148
街へ出よう
雑踏の中へ入れ。人の輪の中へ行け。みんながいる場所へ向かえ。
みんなの中で、大勢の人の中で、きみはもっとなめらかな人間になり、きっちりとした新しい人間になれるだろう。
孤独でいるのはよくない。孤独はきみをだらしなくしてしまう。孤独は人間を腐らせてだめにしてしまう。さあ、部屋を出て、街へ出かけよう。
『ディオニュソスの歌』

178
視点を変える
何が善であり何が悪であるのか、人間としての倫理とはどういうものか、という定義は、その時代によって正反対になるほど異なっている。
古代にあっては、伝統のしきたりや慣習から外れた自由なふるまいをすることは非行とみなされた。また、個人として行動すること、身分を越えた平等、予測がつかないこと、慣れていないこと、見通しの立たないことまでもが悪であった。古代人から見れば、現代ではまったくふつうとされている行動や考えの多くが悪なのだ。
視点を変えるとはこういうことだ。相手や状況を想像してみることだけが視点の変換ではない。古い時代の事柄を学ぶことも、視点を変えるのに大いに役立つのだ。
『曙光』

190
学ぶ意志のある人は退屈を感じない
学び、知識を積み、知識を今なお教養と知恵に高め続けているような人は、退屈を感じなくなる。あらゆる事柄が以前にもましていっそう興味深くなってくるからだ。
他の人と同じように見聞していても、そういう人はふつうの事柄から教訓やヒントを容易に見出したり、考えの隙間を埋めるものを発見したりする。
つまり、彼の毎日は、謎解きとさらなる知識獲得のおもしろさに彩られ、意味のある充実で埋めつくされることになるのだ。彼にとって、世界は興味の尽きない対象となる。植物学者がジャングルの中にいるようなものだ。
そういうふうに毎日が発見と探索に満ちているのだから、とても退屈することなんてできないのだ。
『漂泊者とその影』

191
カを入れすぎない
自分の力の四分の三ほどの力で、作品なり仕事なりを完成させるくらいがちょうどいいものが出来上がる。
全力量を用い精魂を傾けて仕上げたものは、なんとも重苦しい印象があり、緊張を強いるものだからだ。それは一種の不快さと濁った興奮を与えることをまぬかれない。しかも、それにたずさわった人間の臭みというものがどこかついてまわる。
しかし、四分の三程度の力で仕上げたものは、どこか大らかな余裕といったものを感じさせる、ゆったりとした作品になる。それは、一種の安心と健やかさを与える快適な印象を与える作品だ。つまり、多くの人に受け入れられやすいものが出来上がるのだ。
『人間的な、あまりに人間的な』

2011年7月20日水曜日

「ニーチェの言葉」気に入った2~3

人との付き合いには、得手不得手があるようだ。一般的に経営やセールスを生業にする人は、人を良く観察し、上手な人が多い。そして、私のような技術者は、下手というか、あまり関わりたくないと思っているところがある。それで、誤解をされたり、損をしたりする。



土足で入る人とはつきあわない
親しくなれば相手の私事に立ち入ってもかまわないと考えているような種類の人間とは、決してつきあわないことだ。そういう人は、家族のようなつきあいと称しながら、結局は相手を自分の支配下と影響下に置きたがっているだけなのだ。
友人関係の場合でも、互いを混同しないような気遣いと配慮はたいせつだ。そうしないと、友達でいることもできなくなる。

『漂泊者とその影』

必要な鈍さ
いつも敏感で鋭くある必要はない。特に人との交わりにおいては、相手のなんらかの行為や考えの動機を見抜いていても知らぬふうでいるような、一種の偽りの鈍さが必要だ。
また、言葉をできるだけ好意的に解釈することだ。
そして、相手をたいせつな人として扱う。しかし、こちらが気を遣っているふうには決して見せない。相手よりも鈍い感じでいる。
これらは社交のコツであるし、人へのいたわりともなる。

『人間的な、あまりに人間的な』

次に挙げる「世間を超えて生きる」などは、菅総理に捧げたい言葉である。また、「安定志向が人と組織を腐らせる」などは、年金問題を引き起こした官僚や現在大きな問題を引き起こしている電力会社の経営者にあてはる言葉である。




世間を超えて生きる
世間にありながら、世間を超えて生きよ。
世の中を超えて生きるとは、まずは、自分の心や情のそのつどの動きによって自分があちらこちらへと動かないということだ。情動に振り回されない、自分が自分の情動という馬をうまく乗りこなすということだとも言える。
これができるようになると、世間や時代のそのつどの流れや変化にまどわされないようになる。そして、確固たる自分を持ち、強く生きることができるようになるのだ。

『善悪の彼岸』

安定志向が人と組織を腐らせる
類は友を呼ぶというけれど、同じ考えの者ばかりが集まり、互いを認め合って満足していると、そこはぬくぬくとした閉鎖空間となってしまい、新しい考えや発想が出てくることはまずなくなる。
また、組織の年長者が自分の考えと同じ意見を持つ若者ばかりを引き立てるようになると、その若者も組織も、確実にだめになってしまう。
反対意見や新しい異質な発想を恐れ、自分たちの安定のみに向かうような姿勢は、かえって組織や人を根元から腐らせてしまい、急速に頽廃と破滅をうながすことになる。

『曙光』

2011年7月19日火曜日

超訳 ニーチェの言葉

先日東京ビックサイトで「国際ブックフェアー」を見てきた。いつも気にかけているコーナーの一つに優秀装丁本の展示がある。その中で、気に入ったのが、「超訳 ニーチェの言葉」である。カバーは、黒地に銀色の格調のあるタイトル文字が浮き出るすっきりしたデザインである。表紙は分厚い厚紙。ベージは、余白が大きく見やすい書式である。

超訳 ニーチェの言葉 白鳥春彦 編訳 共同印刷株



気に入った内容を添付する。


生活をデザインする
快適に美しく生きたいと願うのなら、そのコツは芸術家の技術が教えてくれる。たとえば画家は物の配置に気を遣う。わざと遠くに置いたり、斜めからのみ見えるようにしたり、夕焼けが反射するようにしたり、影が効果的になったりするようにする。
これと似たことを生活の中でわたしたちはしている。インテリアの配置だ。使い勝手だけを考えて家具を置くわけではない。美しく生活できるように工夫をこらす。そうでないと、雑多でめちゃくちゃな空間の中で暮らさなければならなくなるからだ。
同じようにわたしたちは、生活の諸々の事柄や人間関係を自分の好きなようにデザインしてよいのだ。
『悦ばしき知識』

2011年7月13日水曜日

タイル 「カラー(花)」 Pentrose Tile TypeB

オリジナルデザイン「カラー(花)」、Pentrose Tile TypeB(FATとTHIN)で作成した。
カラー(花)
1.パーツ:FAT
FAT
2.パーツ:THIN
THIN




2011年7月12日火曜日

タイル 「花と鳥」 Penrose Tile TypeA

オリジナルデザイン「花と鳥」 、外形は2種類、表面形状2種類の計4種のパーツを作成した。
花と鳥
1.花と下図
花と下図
2.鳥と下図
鳥と下図
3.パーツ:花
4.パーツ:鳥





2011年7月11日月曜日

タイル 「キンドラーとゴジベエ」 Penrose Tile Type A

谷岡一郎 著「エッシャーとペンローズ・タイル」PHPサイエンス・ワールド新書 より

谷岡氏のオリジナルデザイン「キンドラーとゴジベエ」をSolid Edgeで作成してみた。
これは、商品化されているらしい。

タイル 「キンドラーとゴジベエ」
上記の裏面
1.キンドラーとその下図
キンドラー
2.ゴジベエとその下図
ゴジベエ
3.パーツ:キンドラー
キンドラー







2011年7月5日火曜日

タイル 「馬と駱駝」 Penrose Tile Type A

谷岡一郎 著「エッシャーとペンローズ・タイル」PHPサイエンス・ワールド新書 より

谷岡氏がエッシャーへの鎮魂曲として捧げた、「ペンローズ タイル タイプA」の変形「馬と駱駝」をSolid Edgeで作成してみた。

タイル 「馬と駱駝」
1.下図が、ペンローズ タイル タイプAの基本形である。通称「Kite」と「Dart」と呼ばれている。

2.下図は、外形に凹凸を設ける時のルールである。外形の凹凸をMnとRsとする。
「Kite」では、Mnのつくる頂角は、72°。Rsのつくる頂角は、144°となる。
「Dart」では、Mnのつくる頂角は、72°。MnとRsのつくる頂角は、36°となる。
3.Mn、Rsが重なるように並べてみる。
4.2種類のパーツ、KiteとDart。
Kite

Dart
5.下図